彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






達比古教授を先頭に、鳥恒先生とシゲ先生と共に湖亀さんの病室に入る私。







「湖亀!!良い手土産があるぞ!!」
「良い手土産って・・・達比古さん?」
「なんですか、おじい様。」
「ずいぶんご機嫌じゃないか、父さん?」
「伯父さんのお土産って・・・。」
「お花ですの?」
「けっ!花なわけあるか、代佳ちゃん!義兄さんの手土産なんて、モルモットの丸焼きに決まって――――――あ!?そいつは!?」
「なんで『その人』がいるんですか、大伯父様!?」







誰のことかわからないけど、舟槙(しゅうま)さんの視線は、私の後ろに注がれていた。
それで、『その人』というのが、鳥恒先生かシゲ先生かのどちらかだと思われた。





(でも、どちらも『辰也(たつや)』って、名前じゃないんだけどな??)





そう思っていたら、ベットの上にいる老女がフルネーム呼びをした。







「辰也(たつや)君!?檜扇辰也(ひおうぎたつや)君でしょう!?」

(まさか!!?)







それで、私の中のピースがそろった。







「辰也(たつや)さんって、鳥恒先生のことなのですか・・・!?」







振り返って聞き返せば、しかめっ面で柔道の先生は言った。








「・・・『昔』の名前だ。」
「昔?」
「光憲君は僧侶になる時、名前を変えたんだよ。」
「シゲ先生。」








教えてくれたのはベテランのお医者さん。





「出家をして、僧侶や住職になる人は、その職業につくことで新しい名前をもらうことになるから、名前を変える人が多いんだよ。」
「え!?そんなに簡単に変えられるのですか!?」
「仕事が理由だからね。家庭裁判所の名前の変更許可は認められやすいんだよ。」
「へえ~そうなのですか・・・」





そこまで聞いて思い出す。







(そういえば鳥恒先生は、檜扇家の人間だったよね・・・?)







よって、舟槙(しゅうま)さんとも身内になる。
もちろん、ヘルメットマンさんである柊護(しゅうご)さんとは、もっと血のつながりが濃くなる。
さらに言えば――――――――







(瑞希お兄ちゃんのお身内になるってこと!!?)

嘘でしょう!?

世間狭すぎるよ!!







〔★つながりがありすぎた★〕