彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)








「凛道蓮くん!一緒にいる2人は、だ―――――――――辰也(たつや)!?」
「たつや?」
「辰也!辰也じゃないか!?」







そう言いながら指さしたのは、柔道の先生。





「た・・・辰也って、どちら様ですか??」
「くそ!タイミングが悪い!」
「そうだね、逃げれるかな?」





私の問いかけに、忌々しそうな顔をする鳥恒先生と、困った顔をするシゲ先生。







「凛道蓮くん!!どうして、辰也(たつや)と一緒にいるんだ!?知り合い・・・なのかっ!?」
「え?あの、辰也(たつや)さんていうのは――――――――」
「行くぞ!」
「一応、逃げてみよう。」
「えっ!?」







そう言って、私を引っ張って走り出す鳥恒先生とシゲ先生。





「あ!?どこへ行く!?逃がすか!!捕まえろ、親衛隊!!」

「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」





私達が走り出したのを見て、達比古さんが親衛隊と呼んだ黒スーツ姿の護衛達に指示を出した。





ババッ!

バッ!

ババババ!!

「あ!?」
「おのれ!!」
「逃げるのは、無理みたいだねぇ。」





あっという間に行く手をさえぎられ、取り囲まれてしまう私達3人。
そんな私達を見ながら達比古さんは言う。







「湖亀の見舞いに来て、辰也(たつや)付きの凛道蓮くんを確保できるとは―――――――良い見舞いの品になったわい!!」
「見舞いの品って・・・。」

(どうなるの、私?私達?)


「ははは辰也~!!凛道蓮くんもろとも、湖亀の病室まで一緒に来てもらうぞ!!」







声高らかに言う達比古さんの言葉で、私達3人は親衛隊に囲まれた状態で移動することとなった。







(てか!!けっきょく、辰也(たつや)って、だーれー!??)







私の胸に疑問を残したまま、病室へUターンすることになるのだった。





〔★凛達は逃走に失敗した★〕