彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「ちょ、キツイキツイ!苦しいから、力抜いて~!」
「俺が凛先輩をお守ります!!今夜はずっと一緒にいます!!」
「はあ!?困るよ!お家に帰りなさい!子供は寝る時間ですよ!?」
「凛先輩だって、子供じゃないですか!?こんなイカしたスカジャン着て、どこ行ってたんですか!?」
「町内会の夜回りパトロールに参加してたんだよ!このスカジャンは、パトロールの時の制服なの!」
「はあ!?暴走族のヤンキーが、町内会活動とかするんすか!?」
「したよ!18時から22時までしたよ!」
「ちょっと俺が知ってるゾッキーのツッパリとは違うんですけど!?」
「ああ、暴走族もヤンキーも、いろいろあるからねぇー田舎行けば、1人暴走族がいるし、43歳でパクられる暴走族の総長もいるじゃない?」
「いやいやいや!あきらかに、凛先輩が特殊過ぎますよ!?」
「え~?雷太が世間を知らないだけでしょう?」



〔★この場合、雷太が正しい★〕



「わかりました!!じゃあ俺も、凛先輩と一緒に町内のパトロールに参加しますっ!!」
「え!?地域に貢献したいの?」
「凛先輩がしてるなら、『弟分』の俺もしなきゃでしょう!?凛先輩唯一の『弟分』なんだから!!」



ふふん!とドヤ顔する姿を、ちょっと可愛いと思う。
ドヤってる顔が、年相応に見えるから。



最も、瑞希お兄ちゃんの可愛さが一番だけどねー!!



〔★凛は瑞希のことしか考えてない★〕



「俺は凛先輩の弟分だから、離れないっすよー!!」
「せめて、力抜いて!痛い、痛い、い・・・あれ?なんか雷太の身体、冷たくない?」
「え!?」



私の言葉にヤバいという顔になる雷太。
同時に、私を抱きしめる力もゆるくなる。



「雷太、いつからお店の前にいたの?今日はみんなパトロールに出かけるから、鍵は閉めていったたわけだから―――――――――ずっと外にいたことになるよね?」
「あ、いや、えっと・・・」
「雷太!どれぐらい、僕を待ってたんだ?」
「・・・1時間ぐらいっす・・・」
「そりゃあ、身体も冷えるよ!早く中に入ろう!体温めなきゃ!」



ギュッと両手を雷太の背中に回せば、冷たい感触が肌に伝わる。
同時に、未使用のホッカイロがあったことを思い出す。