彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「どうしたの、雷太!?中学生が、こんな深夜までうろうろして!危ないじゃないか!?」
「どうでもいいっすよそんなこと!それどころじゃないっすよ!!」
「え!?なにか事件でも起きたの!?」
「起きました!たった今!俺の目の前で!」





そう言いながら、大股で私の前までくる中学生。





「なんなんすか、今のは!?」
「なにが?」
「あれ!今の!ヘルメットマンじゃないっすか!?」





シャイな人が立ち去った先を指さしながら言う雷太。





「あ、見てたの?」
「見てましたよ!!バッチリ、見てましたよ!!どういうことすか!?」
「ど、どうって??」
「いつのまに、2人きりで2ケツしてつるむほど、仲良くなったんすか!!?俺、聞いてないっすけど!!?」
「え!?つるむなんて、誤解だよ!助けてもらっただけだから!」
「助けてもらったぁ!!?また、トラブルに巻き込まれたんすか!?今度はなんスか!?」
「いや、それが―――――――」





言いかけて、ちょっと待てよ・・・・と思う私。





(瑞希お兄ちゃんの関係者だと名乗る不審者が出没してるって、言いふらしても良いものなのかな?)





円城寺君が聞けば大騒ぎにしそう。
だからと言って、黙っておくのは―――――――――――――――





「なにがあったんすか、凛先輩!!?」





未成年の雷太のことを思えば、防犯上伝えるのが筋だよね。
そう思ったので、伝える選択をした。





「それがさ、『真田瑞希の関係者』って名乗る大人に声をかけられて、連れ去られそうになったんだよ。」
「あぶねぇー!!ちゃんと犯人、〆ましたぁ!?」
「えーと・・・1人は交番に捨てに行って、もう1人はヘルメットマンさんが強制的に引き離してくれたから、〆れてはないかな。」
「えっ!?2人も声かけてきたんすか!?」
「しかも親子。」
「あぶねぇぇぇ!!!この人、凛先輩、マジあぶねぇえぇ!!狙われ過ぎっすよ!!?」
「大げさだよ、雷太!あと、深夜だから、声のボリュームは小さくしようね?近所迷惑だから。」
「のんきなこと言ってる場合っすか!!?拉致られかけたのに、何他人事みたいに話してんすか!?」
「だから、声が大きいよ、雷太。怒るよ?」
「俺、怒ってるんすよ、凛先輩に!!もう今日は心配なんで、凛先輩のお側から離れませーん!!」

ガシ!ギュ!

「きゃわ!?」





そう言うなり、私を抱きしめて離さない170cm男子。