「どうしていつも、僕を助けてくれるのですか?」
「・・・。」
ヘルメットマンさんは何も言わない。
代わりに、私から顔をそむける。
ギュワワワ―ン!!―――――――――ギュワーン!!
「あ!?ヘルメットマンさん!?」
私の問いに答えることなく、アクセルを踏んでバイクを急発進させるヘルメットマンさん。
「ヘルメットマンさ―――――――――――――ん!!!」
大声で呼ぶが、止まることなく、猛スピードで立ち去ってしまった。
「・・・・・行っちゃった・・・・・。」
残された私の胸に、寂しさが残る。
(親切なのか、不親切なのか・・・・・・・なにもしゃべってくれない。)
出来るのは、ジェスチャーによるコミュニケーションのみ。
(意識して『しゃべらない』のか、それとも障害があって『しゃべれない』のか・・・それさえも、わからない。)
やっとお礼が出来たとはいえ、それがチロルチョコ1つじゃカッコがつかないよね・・・。
こんなことなら、袋に入ってるチロルチョコを持ち歩いておけばよかった。
てか、そもそも、チロルチョコ好きなのかな?
寒くなってきたから、温かいものが良かったかな?
途中で、温かいものでも買って渡すべきだったかな?
いや、ずっとバイクに乗りっぱなしだったから、途中下車は出来ない。
なによりも、運転してるのはヘルメットマンさんが、自分へのホットドリンクを私が買うためと知って、バイクを止めてくれただろうか?
いやいや、そこはバレないように言って、ごちうそうするべきだったなぁー・・・
「凛先輩!!」
いろいろ考えていたら、本日3度目の声かけをされた。
「え!?雷太!?」
相手は、後輩である神楽坂雷太。
見た目バリバリのヤンキーで、筋肉質な細マッチョの170cm男子。
ただし、年齢は12歳。
ついこの間までランドセルを背負っていた、見た目が大人、実年齢は子供の中学1年生です。
〔★ギャップがすごい子だった★〕


