彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「どうしていつも、僕を助けてくれるのですか?」
「・・・。」





ヘルメットマンさんは何も言わない。
代わりに、私から顔をそむける。





ギュワワワ―ン!!―――――――――ギュワーン!!


「あ!?ヘルメットマンさん!?」





私の問いに答えることなく、アクセルを踏んでバイクを急発進させるヘルメットマンさん。





「ヘルメットマンさ―――――――――――――ん!!!」





大声で呼ぶが、止まることなく、猛スピードで立ち去ってしまった。



「・・・・・行っちゃった・・・・・。」



残された私の胸に、寂しさが残る。





(親切なのか、不親切なのか・・・・・・・なにもしゃべってくれない。)

出来るのは、ジェスチャーによるコミュニケーションのみ。

(意識して『しゃべらない』のか、それとも障害があって『しゃべれない』のか・・・それさえも、わからない。)

やっとお礼が出来たとはいえ、それがチロルチョコ1つじゃカッコがつかないよね・・・。

こんなことなら、袋に入ってるチロルチョコを持ち歩いておけばよかった。

てか、そもそも、チロルチョコ好きなのかな?

寒くなってきたから、温かいものが良かったかな?

途中で、温かいものでも買って渡すべきだったかな?

いや、ずっとバイクに乗りっぱなしだったから、途中下車は出来ない。

なによりも、運転してるのはヘルメットマンさんが、自分へのホットドリンクを私が買うためと知って、バイクを止めてくれただろうか?

いやいや、そこはバレないように言って、ごちうそうするべきだったなぁー・・・





「凛先輩!!」






いろいろ考えていたら、本日3度目の声かけをされた。






「え!?雷太!?」






相手は、後輩である神楽坂雷太。
見た目バリバリのヤンキーで、筋肉質な細マッチョの170cm男子。
ただし、年齢は12歳。
ついこの間までランドセルを背負っていた、見た目が大人、実年齢は子供の中学1年生です。



〔★ギャップがすごい子だった★〕