彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「しまった!!充電切れだ!!」
「うははは!せやから、ハゲ君の家電にかけてきたっちゅーわけやな~!」

「それもある!!」
「可児君?」





自分のうっかりに落ち込んでいれば、可児君が私を見ながら言った。





「凛さんが前回、うちから高野舟槙(こうや しゅうま)に電話したことで、俺の家が龍星軍のたまり場だと勘違いしてるんすよ。」
「そうなの!?ごめん、可児君!!迷惑をかけて!!」
「とんでもないです、凛さん!!むしろ光栄っすよ!!」





罪悪感いっぱいで謝れば、気さくな笑顔で返してくれる副総長。





「それで可児君、舟槙(しゅうま)さんからの電話は――――――!?」
「はい、料理が冷めるから、『いない』と言って切ったんすよ!」
「ありがとうございます。最良の判断です。」
「そうでもないです。」
「え?」





安堵する私に、可児君は無念そうに告げる。





「それがまた電話が鳴って・・・・相手は同じ奴で・・・」
「まさか舟槙(しゅうま)さんですか!?」
「はい・・・奴は、『蓮クンのスマホにつながらないからかけているので、蓮クンがたまり場に帰ってくるまで、電話をつないだままにしていい』とぬかしやがって・・・!」
「えっ!?まさか、つないだままにしてるのですか!?」
「押忍。」
「通信費のかかる待ち方するな、オイ!?」





〔★さらにいえば、こちらの都合を無視している★〕





思わずツッコめば、ため息交じりに可児君は言った。





「奴は、凛さんのダミー番号が『つながらないため、それ以外で凛さんにつながる番号は俺の家の家電しか知らない、だからつないだままでいつまでも待つ!』とほざきまして、頭にきたんで放置状態にしてます。どうせ通信料は、かけてきた向こう持ちになるわけですから、こっちは痛くもかゆくもありませんからね!」
「いやいや!それはよくないですよ!ここ――――――可児君の家はお寺ですよね?」
「そうですが?」
「檀家さんから連絡がきたり、お葬式の電話がきたりするでしょう?通話中のままにしてたら、みなさんにご迷惑がかかるじゃないですか?」
「そ、それは――――――」
「よくないよね?」
「・・・押忍。」





私の言葉に、うなだれながら返事をする可児君。





〔★檀家さんに迷惑をかけてはいけない★〕