彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




髪をキレイにしてもらった私は、約束通り湖亀さんの病室にもどった。





「蓮ちゃん!」
「蓮!まだ、ぶどうのにおいがするなぁ~やっぱり、着替えた方がよかったんじゃないか~?」





ニコニコ顔の湖亀さんと、ヘラヘラ顔の口ひげ超エロ親父に出迎えられ、どんな表情をしていいか困った。
無難なところ・・・無表情を作りながら、湖亀さんを見ながら言った。





「湖亀さん、お気遣いいただきありがとうございました。」
「いいのよ、蓮ちゃん!あなた私の孫なんですから!」
「孫じゃないです。あなたの明るい表情も見れたので、今日のところは帰らせて頂きます。」
「え!?蓮ちゃん!」
「待ちなさい、蓮!もう少しいたらいいじゃないか!?わしも湖亀も、お前と話すのを楽しみにしていたんだぞ!?」





驚く湖亀さんと愛人を持つ達比古教授に、無表情を維持しながら言った。







「申し訳ありません。突然の襲撃に襲われ、体調が悪くなりました。と、言えば、納得いただけないでしょうか?」
「検査しよう!!」







言ったのは、口ひげのクソ野郎の二三人。
トコトコと私に近づいてくると、両肩に手を置きながら言ってきた。







「蓮、ここは病院だ!!ちょうどいい!!健康診断をしようじゃないか!?なぁ!?」
「――――――――誰のせいで体調崩したと思ってんだコラッ!!!」

グイ!!

「ぐえ!?」







学習能力がないのか、無神経に人の気を逆なでてくる男・檜扇二三人。







「俺は帰る!!テメーに、檜扇二三人で胸焼け起きてるから帰るんだよ!!じゃあな!!」
「な!?待ちなさい、れ―――――!」

ドン!

「うわ!?」

ドスン!







胸倉を突き飛ばしながら話せ、しりもちをつく口ひげのクソ野郎。





「蓮クン!」





行く手をさえぎろうとする舟槙(しゅうま)さんを見ながら言った。







「悪いけど、マジで帰るわ。同じ空気吸ってらんねぇー」
「蓮クン!体調が悪いなら、医者に診てもらおうよ!?」
「いらないっす。」







そう伝えて、足早に病室の出入り口に向かう。