「あの・・・隠し通されてる愛人の親子さん達は、認知はされているのですか?」
「・・・ずびっ!・・・わからない・・・ただ、必要な生活費や習い事の費用は出してるみたいだよ。二三人伯父さんが隠してる理由は、大伯母様がある計画を実行しようとしてるからだ。」
「ある計画??」
「『愛人の子供を全員、養子にする計画』だよ。」
「はあ!?瑞希お兄ちゃんに、真田の名前を捨てるというのですか!?」
「それと引き換えに、大財閥である檜扇家の一員になれる。生活に困ることない、悪い話じゃないと思うよ。」
「そんな―――――――!」
「二三人伯父さんは、自分の遺産の取り分が減るのが嫌なんだよ。だから、これ以上、自分の愛人の子の存在を明かしたくない。瑞希君に会う本当の目的も、檜扇家の養子になることを辞退させることなんだ。」
「そうだったのですか・・・!?」
「そうだよ!残念なことに―――――すでに、二三人伯父さんは父親である大伯父様と組んでしまった。」
「え!?そこは父親として、息子の敵に回って、しかるところじゃないですか!?」
「あの2人は親子だから似てるんだよ。大伯父様も、大伯母様からもらえる遺産の金額を減らしたくないんだ。」
「大伯母様は、父親の思い出のない子供達を不憫に思い、せめて、そのさみしさをお金を渡すことで少しでも解消したいと考えてらっしゃるんだ。俺はそんな大伯母様の優しさに賛同した。協力したい。だから――――――――――――――――」
私の方へと身体を向け、振り返る舟槙(しゅうま)さん。
「日本一の暴走族、龍星軍の4代目にして、数々の事件を解決してきた凛道蓮さん!!俺の仲間になって、檜扇父子の野望を阻止する力を貸して下さい!!」
そう言って舟槙(しゅうま)さんは、私に頭を下げた。
「舟槙(しゅうま)さん・・・!」
「お願いします、凛道蓮さん!!大伯母様を一緒に守って下さい!!助けて下さい・・・!!」
(壮大な問題だな・・・!)
渡る世間は鬼ばかりというけど・・・橋田壽賀子先生、世間は広すぎます。
事実は小説より奇なり、ですよ。
(困ったな・・・瑞希お兄ちゃんに被害がおよばないように、敵の情報を探るはずが、予想以上の収穫・・・。)
しかも、回避する方法が、すぐには思いつかない。
(とにかく即答の返事を、今ここでしてはいけない。)
そう思ったので言った。


