「二三人伯父さんは今、女遊びする金が少ないことに不満を持ってる。だから――――――檜扇家のお金を管理している大伯母様に早めに死んでもらって、自由にお金を使いたいと思ってるんだ。」
「なんて身勝手な!!」
「そう・・・身勝手すぎるよ。自分の母親とお金を天秤にかけて、お金をとろうというんだ。」
「母親よりもお金が大事だとも、カミングアウトされたのですか?」
「直接的な表現はしないけど、話してる内容と態度でバレバレだよ。二三人伯父さんが妻である伯母さんとの結婚を決めたのは、檜扇家よりもお金があったのも理由の1つだ。その証拠に、実の母の実家よりも、妻の実家を大事にしてる。口には出さないけど、大伯母様はそこがご不満だ。小さい頃は、妻の祖父母の方が、柊護(しゅうご)と会えてたからね。お祝い事も誕生日も、妻の祖父母が主催したお祝い会に参加するという形ばかりだったからね。」
「そうだったのですか・・・。」
「だから俺は、二三人伯父さんに檜扇家は任せられない。最近では、延命治療の仕方にも口出ししてくるようになった金の亡者から、大伯母様をお守りしたい。お願いだ蓮クン―――――――俺の仲間になって下さい。」
その言葉に合わせて、私の髪を拭いていたタオルが頭から離れる。
思わず振り返って固まった。
「舟槙(しゅうま)さん!?」
(泣いてる!?)
「女癖が悪いのは、二三人伯父さんだけじゃない!達比古大伯父様も、若い愛人を数人抱えている!!」
「え!?おじいちゃんなのに、まだ愛人がいるのですか!?」
「男の性欲に年齢は関係ないよ!仕事とウソをついて大伯母様を1人にしたりして―――――――そのくせ、大伯母様の前では、良い夫ぶるんだ!!若い愛人たちはみんな、金目当ての結婚を夢を見て、なりふり構わずの泥仕合で――――――うんざりだ!!」
「な・・・泣くほど、達比古さんの愛人問題はひどいのですか!?」
「両方ひどい!!」
そう告げると、私に背を向けてしまう舟槙(しゅうま)さん。
嗚咽する声だけが、部屋に響く。
(・・・・・・そりゃあ、ひどいだろうね・・・・・)
瑞希お兄ちゃんだけでもひどいと思ったのに、まだ愛人とその子がいる・・・。
しかも、申告してない親子もいる。


