「てか、偽装サークル作るぐらいなら、最初からまっとうなテニスサークル活動しろって話ですよ!!」
「大丈夫、俺もおかしいと思ってる!だから蓮クンに、順番に暴露してってるんだ!」
「はあ!?順番!?まだ、カミングアウト―――――――あ、この場合は、他人がするから、『アウティング』ですね!?」
「よく知ってるね?蓮クン、全然、無学とかじゃないじゃないか!」
「ええ、まあ、うちも色々いますので・・・」
性同一性障害のお方と、半陰陽の子とかが。
「ぶっちゃけ、『アウティング』しちゃうと―――――――――――――まだ、二三人伯父さんの子供を産んだ愛人がいるんだよね。」
「はあぁ!?まだいるのですか!?」
「いるね。二三人伯父さん本人が認めてるだけで、岐阜県のお寺のお嬢さんと、東京23区が実家のタカラジェンヌのお姉様と、北九州で看護師をしている年下が、いる。」
「なっ・・・!!?」
あまりの数の多さにめまいを覚える。
「それ、湖亀さんはご存じなんですか!?」
「まだ知らない。」
「なんで、舟槙(しゅうま)さんはご存じなんですか!?」
「一方的にカミングアウトされちゃって・・・。要は、最悪の場合は味方になってくれって。」
「味方になるんですか?」
「ならないよ!だから、蓮クンに全部話した!!」
そう言うと、清潔なタオルで私の頭をふく舟槙(しゅうま)さん。
「物事には限度というものがあるんだ。二三人伯父さんは、次期檜扇家の当主ということで、甘やかされ過ぎた。大伯母様も、まさかあと3人も自分の孫にあたる愛人がいるとは知らないから、まだ笑顔を保てている!」
「絶対に二三人さんの女遊びが、湖亀さんの病気の進行を速めている原因になってますよね?」
「俺もそう思う。二三人伯父さんは、大伯母様に、追加であと3人いますとは言わない。」
「隠し通すつもりですか?」
「そうだよ。死ぬのを待ってる。自分のお金は、毎月、愛人達にお手当と養育費を払うことで減る。瑞希君と蓮クンのことがバレたから、今後は檜扇家の会社の給料から、慰謝料と養育費を天引きしていくことも決まった。」
「え!?瑞希お兄ちゃんはともかく、僕はいりませんよ!!」
「蓮君は、本当に無欲だね・・・いや、それだけ二三人伯父さんを憎んでるのか・・・。無理もない・・・。」
フーとため息をつくと、低い声で舟槙(しゅうま)さんはつぶやく。


