彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「今のタイ人の人達は、檜扇二三人の愛人とその子供達です・・・。」
静かな声でそう語ったのは、檜扇達比古さんに身体を支えられた人物。
「檜扇湖亀さん!?」
「シリラットさんは、二三人の間にバークリックとマニーラットの2人の子供をもうけたタイ人女性・・・つまり、愛人なのです・・・・・。」





そこまで言うと、両目から大粒の涙を流し始める湖亀さん。





「情けない・・・本当に、女性に不誠実で・・・私の教育が至らないばかりに・・・情けない・・・うっ、うっ、うっ!」
「よしよし湖亀、泣くんじゃないよ。」
「な、泣かないで下さい、湖亀さ――――ん!!」





みじめな姿でなく老女に、罪悪感が増す私。
だから、泣いている湖亀さんに駆け寄るよりも、その息子を〆る方を選んだ。







「テメーなに母ちゃん泣かしてんだコラ!!?愛人ってマジかよ!?」







両手を首から放し、胸倉をつかみながら揺さぶる。
それに相手は、情けない声を出しながら言った。







「ひいぃぃ!乱暴はよくないぞ、蓮!?」
「俺から股間に一蹴りの金的もらうのと、素直に吐くのとどっちがいい!!?」
「あ、愛人ですっ!!」
「マジかよ!!?」

こいつ、瑞希お兄ちゃんのお母様という存在がいながら――――――――愛人だと!!?

浮気かよ!?







〔★残念だが、瑞希の母が浮気相手の立場になる★〕





「いつからの付き合いだエロ口ひげ!?」
「ぐえ!?れ・・・蓮には、こ、子供には、関係ない・・・!!」
「ああーん!!?人を身内扱いしといて、都合が悪くなれば無関係扱いかコラ!!?事実、テメーとは赤の他人だけどな、くそったれ!!」
「そんなこと言わないで、蓮ちゃん!話しますから!」
「湖亀さん!!?」





口を割らないバカ息子に変わって、病気の母親が涙声で話す。





「二三人とシリラットは、二三人が学生時代にプライベート旅行でタイに行った時に出会い、交際を始め、子供を作りました!」

(マジかよっ!!?)

「テメー母ちゃんに、テメーのことを説明させてどうすんだコラ!!?」
「ひー!?父に対して、親不孝で、バイオレンスだぞ、蓮!?」
「馴れ馴れしく呼ぶなクソ野郎!!あと、テメーの身内じゃねぇんだよ、俺は!!」
「そんなこと言わないで、蓮ちゃん!身内じゃないなんて・・・ばあばは、悲しいわ・・・うっうっ、ひっく!」





そう言うと、その場に座り込んでしまった老女。