彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「蓮クン、大丈夫!?」
「舟槙(しゅうま)さん。」
「マニーラットもひどいな!顔にジュースをかけるなんて!目に入らなかったかい!?」
「大丈夫です。それよりも、シルキロールはどうなってますか!?無事ですか!?」
「え!?シルキ・・・・あ、マスクのことね!?ジュースの色が染みこんじゃってるけど・・・?」
「ええ!!?」





思わず、外して目視で確認したい衝動に駆られる。
でもそんなことをすれば、素顔をさらすことになってしまう。





「か・・・鏡鏡!!鏡ありませんか!?」
「へ!?あ、俺ので良ければ~」





そう言いながら、舟槙(しゅうま)さんはポケットから鏡を取り出す。
それで私の顔を映してくれた。







「本当だぁぁぁぁぁ!!?」







薄いブルーの生地に、どす黒いしみが出来ていた。







「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、僕のシルキロールに黒のシミが、飛沫のように点在した模様になってついてるぅ・・・・!!」
「そ、そうだね。しかもこれ・・・ニオイからして、ぶどうジュース飲んでたみたいだね・・・」
「落ちますか!?これ、洗濯で落ちますか!?」
「や、やってみないとわからないけど~お気に入りだったの・・・!?」
「はい!!!」

お気に入りもお気に入り!!

瑞希お兄ちゃんから、誕生日プレゼントにもらったシルキロールのうちの1枚なんだもん!!

(しかもぶどうって、シミの中ではいちご同様にシミになりやすい果汁で有名じゃないのさ!!)

よりによって、なぜシミになりやすい液体を飲んでた!!

シミとして残りやすい果汁を私にかけた!?

「やれやれ、やっと静かになった・・・!」







だから、他人事みたいにホッとしている二三人さんに殺意がわいた。







(もとはといえば、こいつのせいで――――――――――――――!!!)







気づけば声をかけていた。