「あ!?」
「え?」
私に当たらない攻撃をしていたエキゾチックな女性が転んだ。
ドサッ!
「ぎゃん!?」
美魔女が転ぶのを見て、若い男女が声をそろえて叫んだ。
「「『メー』!!」」
「『メー』??」
え?なになに?ヤギ?ヤギの鳴きまね??
困惑する私の前で、若い女性はエキゾチックな女性の側に座り込み―――――
「よくも『メー』を!!」
若い男性はそう言いながら、こちらへと迫ってくる。
なぜか、怒った顔をする若い男性。
そして、私に向かってキレのいいパンチを繰り出してきた。
ヒュン!
「わ!?」
(――――――――素人じゃない!)
若い男性の動きに、直感で、格闘技をしている人だと判断する私。
(きっと、当てるまでパンチ続けるぞ、これ!!)
面倒くさくなったので、早めに終わらせることにした。
「『メー』のかたき!!」
ヒュン!
予想通り、パンチしてきたので、右肩にかすれる程度の立ち位置をずらした。
バン!!
「うっ!?」
かすれるだけだったけど、威力があった。
踏ん張っていた身体がゆれた。
(これは即仕留めるべし!!)
相手がパンチによって、腕が伸び切っているうちに動いた。
こぶしを握り、えぐるようにあごを狙って本気の一撃を入れた。
バコン!!
「ぶあ!?」
(ドンピシャ!!きれいに入った!!)
「「ピーチャーイー!!」」
床にひっくり返った男性に、中年女性と若い女性が声をそろえて呼びながら、一緒に駆け寄る。
この男性、『ピーチャーイー』って名前なんだ・・・。
そんな私の前で、若い男性んしがみつくと美魔女は叫ぶ。
「バークリック!!バークリック!!しっかりして、バークリック!!」
「え?名前、『ピーチャーイー』じゃないのですか??」
「――――――『ピーチャーイー』は、『タイ語』でお兄ちゃんって意味よ!!」
そう言ったのは、若い女性。
お兄ちゃんと呼んだので、妹・・・兄妹だとわかった。
妹らしい女性は立ち上がると、目を吊り上げた表情で私に近づき―――――――
「『ピーチャーイー』のかたきよ!!ジャップ!!」
バシャ!!
「わあっ!?」
正面から液体を、ジュースをぶっかけた。
それも顔面に向けてだ。
(ちょ、顔は!?瑞希お兄ちゃんのシルキロール!!今日、身に着けているのは、瑞希お兄ちゃんからプレゼントされたシルキロールなのに!!)
このクソアマ!!
瑞希お兄ちゃんのシルキロールに向かってジュースかけやがったのか!?
〔★正しくは顔面だ★〕


