(失礼だけど、決断を急ぐ様子が詐欺の手口に似てる気がする――――――)
そもそも、まだ一方の話しか、一部の人間の話しか聞けてない。
高野家の話だけで判断して、味方になるのは危険な気がした。
だから私は舟槙(しゅうま)さんに言った。
「檜扇教授は、ひどい方だと思います。モルモットもですが、ハムスターを食べるのが許せません。」
「それじゃあ!?」
「時間を下さい、舟槙(しゅうま)さん。」
「え!?」
「今日1日では判断できないので、時間を下さい。」
「・・・つまり――――――――まだ保留ということかな?」
「すみません・・・。」
「いや、謝らなくていいんだよ!?無理もない・・・話が急展開過ぎたからね・・・!」
悲しい顔をされ、心が揺らぐ。
だけど、大事な決断ほど、焦って決めてはいけないというのが瑞希お兄ちゃんの教え。
「僕に時間を下さい、舟槙(しゅうま)さん・・・!」
「わかった・・・!待つよ、蓮クン。俺のことを信用していいと、君が思ってくれるまで、俺は待つ!」
「・・・ありがとうございます。」
それでどちらともなく、微笑みあう私達。
舟槙(しゅうま)さんはハンドルを握ると、道路へと車を戻して走り始めた。
運転しながら、舟槙(しゅうま)は言った。
「それで、その―――――――また、蓮クンに無理を頼むようなんだけど・・・・」
「なんですか?」
「明日、大伯母様に会いに行く約束をしてるんだ。出来れば、蓮クンにも一緒に来てほしい。いや、来てくれませんか!?」
「お見舞いへのお誘いですか?」
「そ、そうなんだけど――――――・・・・・!」
(・・・・・・まだまだ、ゲットした情報は不十分。もう少し、調査する必要があるわね。)
「わかりました。お見舞いにうかがいます。」
「本当!?ありがとう、蓮クン!!大伯母様もお喜びになるよ!!」
嬉しそうに表情をほころばせる相手に、私も笑顔で答える。
「そう言って頂けると、幸いです。」
「じゃあ、明日も東山高校の前で待ち合わせればいいかな!?」
「はい、そうして頂けると助かります。」
「わかったよ!ああ、よかった!これで大伯母様の笑顔が見れる!!」
私は、舟槙(しゅうま)さんが心底喜んでいるような姿を見れて安心できた。
その反面で、檜扇二三人に続き、檜扇達比古を心の中のブラックリストに登録したのだった。
〔★ネガティブ情報が増えた★〕


