彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「大伯父様、どうぞ。」



舟槙(しゅうま)さんが助手席を開ければ、達比古教授は言った。





「今日は後部座席にする。凛道蓮君と並んで座りたい。」
「え!?僕と?」
「加齢臭がする年寄りが隣に座るのはイヤかね?」
「そ、そんなことないです!恐れ多くて、驚いただけです!」
「はっはっはっ!恐れ多いとは大げさな!もっとフレンドリーに接してくれていいんだぞ?君は、私の孫なんだからね?」
「えっ!?いや、あの、申し上げにくいのですが、僕はあなたの孫ではな――――――――」
「失礼しました、大伯父様。後部座席へどうぞ。」





私の言葉を、舟槙(しゅうま)さんが遮る。



「うむ。」



舟槙(しゅうま)さんが開けた後部座席のドアに、さっさと乗りこんでしまう達比古教授。





「凛道蓮君、わしの隣に早く乗りなさい!」
「は、はい・・・失礼します。」





孫じゃないと否定できなかったことを無念に思いつつ、態度には出さないようにしぶしぶ乗車する。
私が乗車するのを確認すると、舟槙(しゅうま)さんも運転席に乗り込む。
車はスムーズに動き出す。
車が発進したところで私は聞いた。







「あの、今日は食事のみと、うかがっていたのですが・・・」
「ああ、食事をするとも!」
「え!?まだ、食べるんですか!?」
「ははは!そうだね~食べるね~」

は!?まさか――――――――げっ歯類を主食とするおじいさんのことだから、まさか食用として、ペットショップでハムスターを買って、自宅で料理して、私にふるまう気じゃないでしょうね!?

やめてよ!!それはいやよ!!


「あの、達比古教授!!もしかして―――――――ペットショップに行こうとしてます・・・?」







恐々聞けば、ゲテモノ食いは笑顔で言った。