「卵アレルギーなので、辞退します。」
「またアレルギーなのか!?じゃあ、アヒルのくちばしなら大丈夫だろう!?」
私のアレルギー発言を受け、怒りながら差し出してきたのは―――――――・・・・・・・一目見ただけではわからない形のアヒルのくちばし。
それでも、アヒルと聞いた以上、食欲が低下してしまった。
せめて、食材の名前を言わなかったら―――――――――!!
「アヒルのくちばしは、タイでは一般的な料理で、息子も大好きなんだよ!アレルギーが多いのは仕方ないが、アレルギーがあるからこそ、少しでも食べれそうなものを食べなさい!!」
「・・・・・・・はい・・・・・・・・。」
ジジイの正論に、覚悟を決める。
これほど、正しい指摘をする人間にムカついたことはないが、いい加減食べないと機嫌を損ねそうな雰囲気になっていた。
だから――――――水鳥の家畜のくちばしを―――――――泣きそうな気持をこらえながら食べた。
バキ!
そんな音が口の中からする。
バキ!バキ!バキ!
本来なら、肉の部分を美味しく食べるところを、よりによって、くちばし部分を食べさせられた。
バキバキバキ!
その味は――――――――――――――・・・・・・・・・
「・・・・・おせんべいみたいですね・・・?」
「そうだろう!!?モルモットの肉と、はさんで食べると美味いんだ~♪モルモットを食べられないとは凛道蓮クンよ、お前は人生の半分を損してるぞ!!」
無邪気に笑いながら言う姿に、殺意を覚える。
もう限界だった。
ハムスターを食べると聞いた時点で、限界だった。
(可愛い、可愛い、ハムちゃんを食べるなんて~許せねぇ!!)
ジジイを殴り飛ばさない自信がなかったので、ブレークタイムを入れることにした
「あの、すいませんが達比古教授!」
「なんだね、凛道蓮クン!?」
「僕、お手洗いに行きたいのですが・・・!」
(この怒りを、トイレでクールダウンするしかない!!)
そう思った私に、2つの声が続いた。
「あ!私も行かせて下さい、檜扇教授。」
「あたしもお手洗いに行ってきます!」
お肉を焼いていたゼミ生のお姉さん2人も、トイレに行きたいと言ったのだ。
これに檜扇教授は、あからさまに嫌な顔をしながら言った。


