彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)







「すみません!!僕、達比古教授にお伝えしなければいけないことがあります!!」
「なんだ!?急ぐことか!?」
「はい!!実は僕――――――――!!」






一か八かをかけて言った。








「モルモットアレルギーなんです!!!」
「なに!?アレルギー!?」
「はい!!」








食べたくないものを回避する最終手段・・・それは、アレルギーだと言い張ること!!








〔★モルモットアレルギーが実在するかどうかは、お手数ですが、読者様各自でお調べください★〕







「子供の時、ジビエ料理店でモルモットを食べた際、アレルギー反応を起こして、救急車で運ばれたことがあるのです!!」

ウソだけどね。

「お医者さんからアレルギーだから食べないように言われているのです!!ですから、ご厚意はありがたいのですが、命にかかわるから食べることが出来ません!!ごめんなさい!!」
「そうだったのか・・・!!」







私の言葉に、モルモットを食べる手を止めて神妙な表情をするジジイ。







「モルモットアレルギーなら、無理に勧めるわけにはいかないな・・・!」


よっしゃ!!諦めてくれた!!







ホッとする私に、ジジイは笑顔で言った。







「だったら、マーラだったら食べれるかな?」
「マーラ?」
「アルゼンチン産のネズミだよ。」


まだあきらめてねぇのかよ!!!







〔★ジジイはしつこかった★〕







しつこいジジイに、私は負けるわけにはいかない!!







だから、悲しそうな顔と声を作りながら伝えた。







「僕・・・ねずみ全般がアレルギーなんです。ごめんなさい。」
「なに!?そうか・・・それは残念だ。」







そう語る口が、ボリボリとネズミの足をかみ砕いていく。







(なんでこの人・・・一般人が好んで食べないものを平気で食べれるのだろうか・・・。)







大口開けてほおばってるとか、見るに堪えないんですけど?







(農業系の大学なら、育てた動物を食べるって聞くけど、獣医学部も食べるの!?)

そんな話、聞いたことないよ!?

(まさか――――――実験に使ったモルモットを食べて供養するの!!?)







そう思ったので、勇気を振り絞って聞いてみた。







「達比古教授・・・注文ミスはともかく・・・実験のために使われた子達を、食べるのは、供養のためですか・・・?」
「供養というか、食べ物を粗末にしちゃだめだろう?新鮮なうちに食べておきたい。」


モルモットを食料にカウントしてるよ、この人!!







〔★供養のためではなかった★〕