「それでは、いただきまーす!」
さっそく、取り分けてもらった肉を食べてみる。
(あ♪この味は多分――――)
「豚肉ですか?」
達比古教授にそう聞けば、笑顔で彼は言った。
「いや、カピバラだよ。」
「あ、そうでしたか~カピパラですか~カピ・・・・!?え!?」
カピバラ!?
(この人今、カピバラって言った!?)
「どうだね!?カピバラは美味いだろう~!?」
またカピバラって言った!!
カピバラって言ったよ、この人!?
「あ、あの!!今、僕が食べたカピバラって・・・・・・・温泉に入ってくつろいでる、カピバラのことですか・・・・!?」
「当たり前じゃないか~!ジビエ料理でも人気なんだぞ!?」
お皿に乗った赤身肉を見せながら笑う達比古教授。
(ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!)
これに対し、心の中で絶叫する私。
(可愛い動物食べさせられたっ!!!)
〔★凛は食撃(しょくげき)を受けた★〕
固まる私に、達比古教授は笑顔で聞いてくる。
「カピバラは初めてか?」
「は、はい!」
当たり前だ!!
(できれば食べたくなかった!!)
温泉に入る癒し系の動物を、食べたくなかった!!
(てか、説明もなしに食わせるとか、ふざけんなよクソジジイ!!)
なにナチュラルに、バーベキューの食材に、カピバラ入れてんだよボケ!!
達比古教授に対して、嫌悪が生まれる。
作り笑いをする私に、素の笑顔らしい老人がさらなる食材を勧めてきた。
「カピバラもいいが、これが1番おいしいよ!さあ、食べなさい。」
「え・・・・・?」
達比古教授が箸でつまんだのは、皮もむかず、爪も切らず、四つ足で、歯をむき出した姿で焼けている生き物。
一目見て、明らかに何であるかわかったが聞いた。
「な、なんですか、これは!?」
思わず、上ずった声で聞けば、小馬鹿にしたような口調で言われた。
「見てわからないかー?『モルモット』だ。」
「モル!?」
うわああああああああああ!!
(毛をそるとか、そういう処置さえされてない状態で焼かれたと思われるモルモットだっ!!)
〔★凛はさらなる『食撃』を受けた★〕


