「あ、あの、師範!寿司が来るまで俺ら、俺―――――――凛さんに、俺の部屋で見てもらいたいものがあるんで、1度失礼していいっすか!?」
「ああ、私は構わないが――――――!」
そこでようやく、私から視線を離す鳥恒先生。
視線の先には、可児君のお父さんがいた。
「うん、私も構わないよ。寿司が来てから、凛道くん達から、息子の話を聞ければ十分だから。」
「待ちながらじゃなくても良いのかね?」
「いいよ、光憲さん。息子と遊んでるところに、割り込んでるのが私だからね。良信、早く凛道くん達と部屋に行きなさい。」
「おう、サンキュー親父!さあ、行きましょう凛さん!」
「う、うん。あ、あの、一度失礼を致します。」
「後でね、凛道蓮くん。」
「凛道蓮君、絶対に檜扇家と高野家に関わらないでくれよ!?絶対だからね・・・・・!?」
「わ、わかりました、鳥恒先生。」
さらに私に念を押すと、ようやく私を離してくれる鳥恒先生。
柔道の先生をしてるだけあって、力が強かった~
掴まれた場所が、若干痛いよ~
こうして、大人2人から離れて可児君の部屋に帰る私達。
廊下の曲がり角で、チラッと振り返れば、鳥恒先生と目が合う。
(ずっと見てたの!?)
ビックリしたけど、軽く会釈すれば、会釈を返したくれた。
(礼儀正しい人ではあるけど―――――――――)
なんか怖い・・・。
(瑞希お兄ちゃんの別の身内とまた知り合うなんて・・・こんな偶然ってあるのかしら?)
出会った事実に、言い知れぬ運命の糸を感じる。
それが悪いものでないことを祈りながら、可児君に守られる形で可児君の部屋に戻ったのだった。


