彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「ほめ過ぎです。お役に立てるかわかりませんのに。」
〈事実だよ、凛道蓮く・・・あ、君のこと、蓮クンて呼んでも良いかな?〉
「はい、ご自由にお呼びください。」
〈ありがとう、蓮クン!!実は―――――早速で悪いんだけど、明日、2人だけで会えないかな?〉
「急ですね?」
〈ああ、大伯父様が俺を食事に誘ってくれて、友達も連れておいでと言われてるんだ。〉
「大伯父様というと―――――檜扇湖亀さんのご主人ですか?」
〈そうなんだよ。このチャンスに、君に、蓮クンに、『檜扇達比古がどういう人間か』知ってほしいんだ!どうかな?来てもらえないだろうか・・・!?〉
「・・・わかりました。そういうことでしたら、お供させて頂きます。」
〈ありがとう、蓮クン!!お礼に、瑞希君の子供の時の写真をプレゼントするよ!!〉
「いえ!!ほしいけど、頂けません!!それが原因で瑞希お兄ちゃんに、当分顔を見せるなと激昂されましたから!!」
〈え!?そうだったの!?ごめんよ・・・二三人伯父さんが写真を渡したばっかりに、蓮クンと瑞希君の仲を悪くしてしまったね・・・代わりに謝るよ。本当に申し訳ない・・・!!〉
「そんな!舟槙(しゅうま)さんは悪くないです!どうか、謝罪などなさらないで下さい!」
〈本当に悪いことをしたね・・・せめて、瑞希君の怒りが早く収まるように祈るよ。〉
「あ、ありがとうございます・・・!」

(第一印象はアレな人だったけど、こうして話してみるといい人だ・・・!)

交番に突き出して、悪いことしちゃったかな?

・・・いやいや!

名前を名乗らず、近づいてきたのだから、私の判断は間違ってない!

なによりも、やってしまったものは仕方ないもんねー!







〔★凛は開き直った★〕