〈君に嫌味を言った親戚集団、あれは敵だ。大伯母様に有利な遺言を頂き、早く死ぬように医者に圧力をかけている・・・!!〉
「はあ!?そんな無茶、実行できるわけが―――――!!」
〈させないよ!!させないためにも、俺達が水面下で止めてる!!ただ・・・実の息子を含め、敵が多すぎる・・・!!今は1人で、信頼できる味方が欲しいんだ!!どうか、大伯母様を助けて下さい!!協力して下さい!!〉
「高野さん・・・」
〈舟槙(しゅうま)と呼んでくれ!!凛道蓮君には、誰が味方で、誰が敵か、見定めてほしい!!ともに、檜扇湖亀大伯母様を守るうえで、助けてほしいんです!!〉
「舟槙(しゅうま)さん・・・」
〈お願いします、凛道蓮君!!二三人伯父さんではなく、俺を信じて味方になって下さい!!俺に出来ることは何でもするから!!どうか、大伯母様の命を一緒に守って下さい・・・!!〉
電話口で必死に訴えてくる相手。
返事に困り仲間を見る。
1人1人に視線を向けて行けば、みんな首を縦に振ってくれた。
だから私も、恋の女神さまに祈った。
(どうか真田瑞希様に、これ以上、嫌われる展開になりませんよに―――――――――――!!)
「わかりました、舟槙(しゅうま)さん。ご協力しましょう。」
〈本当ですか!!?〉
「本当です。お金と命を天秤にかければ、命の方が大切です。」
〈あ・・・・・ありがとう!!ありがとう、凛道蓮君!!ありがとう、本当に・・・!!〉
感極まった様子で、お礼の言葉を発する舟槙(しゅうま)さん。
「僕にできる範囲のことでしたら、お力になります。」
〈ありがとう!!ありがとうございます、凛道蓮君!!心強い!!一騎当千(いっきとうせん)の味方を得たよ!!〉
〔☆良い子のためのワンポイント解説☆〕
一騎当千(いっきとうせん):「騎」は騎馬武者、「当千」は千人を意味し、一人で千人ほどの敵に対し戦えるほど力が強かったり、人並以上に優れた才能や経験の持ち主に対して使う誉め言葉のことだよーん☆彡


