〈大伯母様の治療そっちのけで、遺産分割の話が進んでいて・・・俺としては、大好きな大伯母様を守るための味方が1人でも欲しいんだ。〉
「味方?」
〈凛道蓮君は二三人伯父さんの息子だけど、信用できると俺は思ってる!だから、一緒に大伯母様を守ってもらえないか!?〉
「はあ!?誤解です!!僕、あのおじさんとは赤の他人ですから!!」
〈うん・・・そうだね・・・うん、わかるよ。そう言いたくなる気持ち・・・〉
「いやいや!マジで血はつながってませんからね!!?」
〈瑞希君もそう言ってるのか?〉
「そ、それは―――――――!!?」
〈その・・・瑞希君に、今日のお見舞いの話とか・・・してくれてたりする、かな?〉
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・激怒されました。関わりたくないと思われます。」
〈・・・そうか・・・。〉
そうだよ。
見舞いに行ったせいで、私は顔もみたくないって言われたんだから!!
〔★結果的に、凛が不幸になった★〕
〈凛道蓮君、正直に言うよ!俺を――――――――檜扇湖亀を慕う者達を助けて下さい!!〉
「え!?」
〈君の武勇伝はすべて聞いている!義理人情で動く、筋の通った凛道蓮君にしか頼めないことなんだ!!どうか、檜扇湖亀大伯母様の延命治療の邪魔をする者達から、俺達と一緒に大伯母様を守って下さい!!〉
「そ、そんな!急に言われましても困ります!」
瑞希お兄ちゃんが知れば、また嫌われるかもしれないじゃなーい!!
〈困らせてる自覚はある!本来なら、君に頼っちゃいけないこともわかってるけど――――――命を、1人の人間の命を守りたいんだ!!お金を理由に殺されそうな人を守りたいんだ!!〉
「殺される?」
聞き捨てならない言葉を聞き返せば、舟槙(しゅうま)さんは答えてくれた。


