彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「早いうちに、凛道蓮を逮捕しないとな・・・」



これ以上市民に、ヤンキー凛道蓮が美化されてはたまったもんじゃない。



「ホント、それっすよ、バラさん!なんで、上層部は、凛道蓮に、真田瑞希達を逮捕しようとしたら、圧力かけるんすか!?」
「そりゃあ、お仲間に獅子島伊織がいるからだ。」
「はあ!?獅子島って、実家がヤクザかなんかですか!?」
「馬鹿!!それなら逮捕しやすいだろうが!?」
「あ!?じゃあ、政治家の息子かなんかですか!?そうじゃなきゃ、もみ消す真似しろって言いませんもんねん!?」
「岩倉、おしゃべりはそれぐらいにして、前見とけ!信号そろそろ変わるぞ!」
「はーい!あーあ、今日は1日ヒマでしたね~何か事件が起きないかな~凛道蓮が何か起こさないかなぁ~」
「勘弁してくれよ、岩倉。」



ふてくされながら言うド新人に、先輩の荒川が苦笑いをする。



「八百長騒ぎが終わったばかりなのに、凛道蓮に事件をリクエストするなよー」
「だって、荒川先輩!!凛道蓮が事件を起こせば、逮捕できるじゃないですか!?せめて現行犯できればなぁ~!バラさんもそう思うでしょう!?」
「そうだな!凛道蓮が目の前に現れたら、なんか起きるかもな!!」





ブンブブーン!!





そう言った矢先だった。







「助けてぇ―――――――――――――――!!」







信号無視のバイクに乗った、フルフェイスマスク人物の小脇に抱えられた凛道蓮が「たすけてー」と言いながら、俺達が乗っているパトカーの横を通過する。





「・・・は?」
「な!?」
「え!?」





あまりの急展開に、面食らってしまう俺。