彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「「「「「TPOだ。」」」」」
「TPO!?」
「あとは、凛とチョコちゃんは別人だと思わせとくのも悪くないと、お兄ちゃんは思ってる!」
「お兄ちゃん達だろう、瑞希。」
「お姉ちゃんも入れなさいよ、みーちゃん。」
「満場一致ということだ、チョコよ。」
「わははは!」
「意味が分からないんですけど!?」
「まぁまぁ、いいじゃんか、チョコ?」



ツッコミを入れれば、笑顔で瑞希お兄ちゃんが私の顔をのぞき込む。



「俺にとって、凛もチョコもどっちも選べないぐらい好きなんだ。大事なのは呼び方じゃなくて、お前のことを大切に思う気持ちだと、お兄ちゃんは思うんだけどな?」
「その言い方ズルいのですが!!?」

(好きって言われたら、何も言えなくなっちゃう!!)



〔★凛は瑞希には勝てない★〕



「おーい!!チョコちゃんを置いていきたくないから、早く来てくれー!!」
「すんません、今行くっす!行こうぜ、チョコ!」
「は、はい!瑞希お兄ちゃん!」
「烈司さんがいるのも、忘れないでね、チョコたん?」
「チョコちゃん、いってらっしゃーい♪」
「気を抜くなよ、チョコよ。」
「わははは!ケンカになれば呼べよー!!」
「はい、いってきます、モニカちゃん!気を引き締めます、獅子島さん!警察を呼ぶので、あなたは呼べません、百鬼さん!」
「なんで俺様だけ塩対応なんだよ!?」



それぞれに見合った言葉をおくると、瑞希お兄ちゃんと烈司さんと手をつないで、大原会長さんに合流する私。
町内会のボランティアによるパトロールのスタートです。