「ゆうかー!!」

 プールサイドから私を呼ぶ声が飛んでくる。きらりと光った茶髪に小さくガッツポーズをみせて、気合を入れる。目の前には、青空をそのまま映し出したような、真っ青な水面が一面に広がっていた。

「ピーー!」

 用意の笛が、辺りに鳴り響く。ゆっくりとスタート台に乗って、向こう側のゴールを見渡す。

私は、今日からまた新しいスタートを切るんだ。

「take your mark」