椅子に、 無理矢理両肩を高橋さんに押されて座らされた。 それと同時に、 そんな私の前にグラスが置かれたので、 見上げると仁さんがウィンクしながら、 各席にグラスを配置している。 何だか、 申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
グラスの配置が終わると、 仁さんが座って煙草に火を付けた。
「貴博も、 吸う?」
仁さんが煙草の箱とライターを、 高橋さんに差し出した。
「いや、 今はいい」
そんな何気ないやりとりから、 ふとある事に気づいた。
そう言えば……高橋さん。 最近というか、 私が退院してからあまり煙草を吸っていない気がする。
「ゴホッ……ゴホッ……ゴホッ……」
急にむせてしまって、 持っていたタオルハンカチを口にあてた。
「大丈夫か?」
うんうん! と、 頷きながらも咳がなかなか止まらない。 抑えようとすればするほど、 不思議と咳が出てしまう。
「ごめん。 俺のせいだ」
仁さんが、 慌てて煙草の火を消しながら謝ってくれてしまっている。
違う……ただ、 むせただけなんだから。
仁さんに、 否定するように首を振る。
明良さんがそれに気づいたのか、 キッチンから出てきて私の後ろに立った。
「大丈夫だから、 落ち着いて。 ゆっくり深呼吸して」
明良さんは、 そう言いながら私の背中をさすっていた高橋さんの右手を離して、 半ば強引に私の左手を握らせた。
「タッチセラピー。 背中をさするだけでもいいけど、 こうして触れてあげる事で安心出来るから。 その効果で、 咳も止まりやすくなるんだ。 喘息の子とかには、 よくやる。 お母さんや、 周りの人がやってあげると良いんだ」
少ししてやっと咳も止まったので、 仁さんにちゃんと謝った。
「仁さん。 ごめんなさい。 仁さんのせいじゃないですから。 本当に、 気にしないで下さい」
エッ……。
握ってくれていた手を高橋さんが離すと、 おもむろにポケットから煙草を出してテーブルの上にライターと共に置いた。
「仁……良い機会だ。 10万でどうだ?」
「ハハッ……。 また、 随分と大きく出たな」
グラスの配置が終わると、 仁さんが座って煙草に火を付けた。
「貴博も、 吸う?」
仁さんが煙草の箱とライターを、 高橋さんに差し出した。
「いや、 今はいい」
そんな何気ないやりとりから、 ふとある事に気づいた。
そう言えば……高橋さん。 最近というか、 私が退院してからあまり煙草を吸っていない気がする。
「ゴホッ……ゴホッ……ゴホッ……」
急にむせてしまって、 持っていたタオルハンカチを口にあてた。
「大丈夫か?」
うんうん! と、 頷きながらも咳がなかなか止まらない。 抑えようとすればするほど、 不思議と咳が出てしまう。
「ごめん。 俺のせいだ」
仁さんが、 慌てて煙草の火を消しながら謝ってくれてしまっている。
違う……ただ、 むせただけなんだから。
仁さんに、 否定するように首を振る。
明良さんがそれに気づいたのか、 キッチンから出てきて私の後ろに立った。
「大丈夫だから、 落ち着いて。 ゆっくり深呼吸して」
明良さんは、 そう言いながら私の背中をさすっていた高橋さんの右手を離して、 半ば強引に私の左手を握らせた。
「タッチセラピー。 背中をさするだけでもいいけど、 こうして触れてあげる事で安心出来るから。 その効果で、 咳も止まりやすくなるんだ。 喘息の子とかには、 よくやる。 お母さんや、 周りの人がやってあげると良いんだ」
少ししてやっと咳も止まったので、 仁さんにちゃんと謝った。
「仁さん。 ごめんなさい。 仁さんのせいじゃないですから。 本当に、 気にしないで下さい」
エッ……。
握ってくれていた手を高橋さんが離すと、 おもむろにポケットから煙草を出してテーブルの上にライターと共に置いた。
「仁……良い機会だ。 10万でどうだ?」
「ハハッ……。 また、 随分と大きく出たな」


