「腹減らない?」
はい?
唐突に高橋さんがそんな事を言って、 私の横を通り過ぎて寝室へと入っていったが、 自分のトランクから何かを探している様子だった。
何か、 探しものなのかな?
そんなことを思いながら、 ペットボトルのミネラルウオーターをソファーに座りながら飲んでいた。
「ちょっと、 外に出よう」
「えっ?」
高橋さんが何か袋を持って戻って来るなり、 ソファーに座っている私の手を引いて、 玄関とは反対側の海側のドアへと向かった。
そのドアを開けると、 すぐ目の前に広がるプライベートビーチ。 ゴールデンウィークなのに、 このホテルに宿泊している人しかいない感じだった。
高橋さんは私の手を引いたままコテージを出て、 目の前の砂浜に用意されている大きなバニヤンの木の木陰のビーチベッドに私を横向きに座らせると、 すぐ隣のビーチベッドに高橋さんも座った。
「あのさ……」
ガサガサと持ってきた紙袋から、 高橋さんが何かを取り出した。
何だろう?
それも気になったが、 あまりの日差しの強さにさっき日焼け止め塗っといて良かったなどと思いながら、 持って来たミネラルウオーターのペットボトルを横に置きながら高橋さんを見ていた。
「チョコレート、 食べよう」
「えっ?」
高橋さんが紙袋から取り出したものは、 リボンが掛けられて綺麗に包装されたチョコレートだった。
な、 何でまた……今、 ハワイでチョコレートなの? 意味が良くわからず、 高橋さんの顔をまじまじと見入ってしまった。
すると、 そんな私に気づいたのか、 高橋さんは唇をわざと薄くさせて小首を傾げてこちらを見た。
前から思っていた事があった。 高橋さんの考えている事が、 さっぱりわからなくなる時がある。 まさに、 今がそれなのかもしれない。
高橋さんが微笑みながらリボンと包装紙を解くと、 小さな箱が出てきた。 そして、 パカッと高橋さんがその蓋を開けると、 中から2種類の包み紙で色分けされた正方形の薄い2cm角ぐらいのチョコレートが出てきた。
「良かった。 生チョコじゃなくて」
「はい?」
はい?
唐突に高橋さんがそんな事を言って、 私の横を通り過ぎて寝室へと入っていったが、 自分のトランクから何かを探している様子だった。
何か、 探しものなのかな?
そんなことを思いながら、 ペットボトルのミネラルウオーターをソファーに座りながら飲んでいた。
「ちょっと、 外に出よう」
「えっ?」
高橋さんが何か袋を持って戻って来るなり、 ソファーに座っている私の手を引いて、 玄関とは反対側の海側のドアへと向かった。
そのドアを開けると、 すぐ目の前に広がるプライベートビーチ。 ゴールデンウィークなのに、 このホテルに宿泊している人しかいない感じだった。
高橋さんは私の手を引いたままコテージを出て、 目の前の砂浜に用意されている大きなバニヤンの木の木陰のビーチベッドに私を横向きに座らせると、 すぐ隣のビーチベッドに高橋さんも座った。
「あのさ……」
ガサガサと持ってきた紙袋から、 高橋さんが何かを取り出した。
何だろう?
それも気になったが、 あまりの日差しの強さにさっき日焼け止め塗っといて良かったなどと思いながら、 持って来たミネラルウオーターのペットボトルを横に置きながら高橋さんを見ていた。
「チョコレート、 食べよう」
「えっ?」
高橋さんが紙袋から取り出したものは、 リボンが掛けられて綺麗に包装されたチョコレートだった。
な、 何でまた……今、 ハワイでチョコレートなの? 意味が良くわからず、 高橋さんの顔をまじまじと見入ってしまった。
すると、 そんな私に気づいたのか、 高橋さんは唇をわざと薄くさせて小首を傾げてこちらを見た。
前から思っていた事があった。 高橋さんの考えている事が、 さっぱりわからなくなる時がある。 まさに、 今がそれなのかもしれない。
高橋さんが微笑みながらリボンと包装紙を解くと、 小さな箱が出てきた。 そして、 パカッと高橋さんがその蓋を開けると、 中から2種類の包み紙で色分けされた正方形の薄い2cm角ぐらいのチョコレートが出てきた。
「良かった。 生チョコじゃなくて」
「はい?」


