何で、 中原さんは1人で大丈夫なの?
怪訝そうな顔をしていたのだろうか。 家の前に着いた途端、 高橋さんが私の顔を覗き込んだ。
「多分、 6日出発になると思う」
「ええ? そ、 そんな急に言われても、 何も準備が……」
色々なことが頭の中を巡って、 準備ができるかどうか不安しかない。
「まあ……基本、 パスポートとクレジットカードさえ持って行けば、 何とでもなる」
「そんな……」
思わず、 高橋さんを膨れた顔で見ると、 1点を見つめたまま、 まるで何かを決意しているような、 そんな鋭い目つきをしていた。
「高橋さ……ん?」
「ん? 大丈夫だと言ったら、 大丈夫だ。 貴ちゃんが言うんだから、 間違いない」
私に向き直った高橋さんは、 いつもの高橋さんに戻っている。
そんな高橋さんを、 半ば呆れながら見ると、 先ほどとは打って変わって優しい瞳で私を見ていた。
「とにかく、 あと1週間もないから早めに支度をしてくれ。 あと、 念のためパスポートの有効期限を忘れずに確認して、 帰ったらメールくれるか?」
「は、 はい」
真意のほどはわからないけれど、 押し切られるカタチでニューヨーク行きを決められてしまった。
高橋さんは運転席から降りると、 助手席のドアを開けて私を降ろしてくれた。
「また、 明日」
「送って下さって、 ありがとうございました」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
今夜も、 高橋さんの車のテールランプが見えなくなるまで、 見送っていた。 こうやって、 高橋さんに送ってもらえることも、 高橋さんの車を見送れることが出来るのも、 あと……。
はぁ……駄目、 駄目。 こんな事を考えてる場合じゃない。
首を横に振りながら家に入り、 直ぐにパスポートの有効期限を確認して、 まだ10ヶ月あるという事をメールで高橋さんに伝えた。
高橋さんが、 いきなり一緒にニューヨークに行こうと言い出した本当の理由……何なんだろう?
怪訝そうな顔をしていたのだろうか。 家の前に着いた途端、 高橋さんが私の顔を覗き込んだ。
「多分、 6日出発になると思う」
「ええ? そ、 そんな急に言われても、 何も準備が……」
色々なことが頭の中を巡って、 準備ができるかどうか不安しかない。
「まあ……基本、 パスポートとクレジットカードさえ持って行けば、 何とでもなる」
「そんな……」
思わず、 高橋さんを膨れた顔で見ると、 1点を見つめたまま、 まるで何かを決意しているような、 そんな鋭い目つきをしていた。
「高橋さ……ん?」
「ん? 大丈夫だと言ったら、 大丈夫だ。 貴ちゃんが言うんだから、 間違いない」
私に向き直った高橋さんは、 いつもの高橋さんに戻っている。
そんな高橋さんを、 半ば呆れながら見ると、 先ほどとは打って変わって優しい瞳で私を見ていた。
「とにかく、 あと1週間もないから早めに支度をしてくれ。 あと、 念のためパスポートの有効期限を忘れずに確認して、 帰ったらメールくれるか?」
「は、 はい」
真意のほどはわからないけれど、 押し切られるカタチでニューヨーク行きを決められてしまった。
高橋さんは運転席から降りると、 助手席のドアを開けて私を降ろしてくれた。
「また、 明日」
「送って下さって、 ありがとうございました」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
今夜も、 高橋さんの車のテールランプが見えなくなるまで、 見送っていた。 こうやって、 高橋さんに送ってもらえることも、 高橋さんの車を見送れることが出来るのも、 あと……。
はぁ……駄目、 駄目。 こんな事を考えてる場合じゃない。
首を横に振りながら家に入り、 直ぐにパスポートの有効期限を確認して、 まだ10ヶ月あるという事をメールで高橋さんに伝えた。
高橋さんが、 いきなり一緒にニューヨークに行こうと言い出した本当の理由……何なんだろう?


