薬が効いたせいもあるのか、 お腹の調子も良くなり、 ソファーに座って高橋さんと2人で映画を観ている。 何気ない、 休日の午後。 今年の梅雨は、 雨が降らずに晴天が続いている。 空梅雨なのかな。 レースのシェードカーテン越しの窓から射し込む、 陽射しの強さは、 既に夏の太陽のようだ。 エアコンが適度に効いた部屋で一緒に過ごす、 大好きな人との2人だけの時間。 私は、 こんな生活を夢見ていたのかな? 今までも幾度となく、 高橋さんで満ち溢れた時間を噛みしめながら、 束の間でも何もしていなくても、 その何気ない日常に幸せを感じていた日々。 でも……もう直ぐそれも出来なくなってしまう。 だからといって、 アメリカに一緒には行かれない事ぐらい、 自分でも分かっている。 だけど、 せめて……。
フワッと、 頬に温もりを感じた。
「辛いか?」
大好きな人の体温が、 指先から伝わってくる。 その瞬間から、 浸み込んでくる高橋さんの温もり。 人の体温って、 こんなにも温かかったんだ。
エッ……。
私、 泣いているの?
高橋さんの指先が頬を伝い、 温かさを感じさせてくれていたが、 その指先は濡れていた。
「正直に、 今のお前の気持ちを包み隠さず、 話してごらん」
「えっ?」
今、 その瞳に映っている私は、 どんな風に高橋さんに見えているの? その凜とした空気を張り巡らせている高橋さんは、 いつも孤高に、 ストイックに、 そして寡黙に。 すべてに立ち向かう強い人。 決して、 逃げることはしない。 本当に優しい人とは、 とても心が強い人なんだ。 優しい高橋さんは、 本当に芯の強い人で……。 でも本当の優しさって、 何だろう? 今、 高橋さんに、 どう向き合えば良いのだろう?
「高橋さん。 私……」
思わず、 大きく深呼吸をした。
高橋さんが観ていた映画を停止すると、 テレビの画面も消した。
「自分の言葉で、 ゆっくりでいいから」
そう言いながら高橋さんは、 今、 私が1番欲しかった温もりを、 頬を伝う涙を拭ってくれながら感じさせてくれた。
「私……妊娠してないって分かった時、 気づいたら良かったって思っていたんです。 でも……それって、 あまりにも利己中心的な考えで……そんな自分が嫌で……まるで、 邪魔者のように思っていたなんて。 そんなのって……」
「ハァ……」
高橋さんが大きな溜息をついたので、 思わず顔をあげた。
フワッと、 頬に温もりを感じた。
「辛いか?」
大好きな人の体温が、 指先から伝わってくる。 その瞬間から、 浸み込んでくる高橋さんの温もり。 人の体温って、 こんなにも温かかったんだ。
エッ……。
私、 泣いているの?
高橋さんの指先が頬を伝い、 温かさを感じさせてくれていたが、 その指先は濡れていた。
「正直に、 今のお前の気持ちを包み隠さず、 話してごらん」
「えっ?」
今、 その瞳に映っている私は、 どんな風に高橋さんに見えているの? その凜とした空気を張り巡らせている高橋さんは、 いつも孤高に、 ストイックに、 そして寡黙に。 すべてに立ち向かう強い人。 決して、 逃げることはしない。 本当に優しい人とは、 とても心が強い人なんだ。 優しい高橋さんは、 本当に芯の強い人で……。 でも本当の優しさって、 何だろう? 今、 高橋さんに、 どう向き合えば良いのだろう?
「高橋さん。 私……」
思わず、 大きく深呼吸をした。
高橋さんが観ていた映画を停止すると、 テレビの画面も消した。
「自分の言葉で、 ゆっくりでいいから」
そう言いながら高橋さんは、 今、 私が1番欲しかった温もりを、 頬を伝う涙を拭ってくれながら感じさせてくれた。
「私……妊娠してないって分かった時、 気づいたら良かったって思っていたんです。 でも……それって、 あまりにも利己中心的な考えで……そんな自分が嫌で……まるで、 邪魔者のように思っていたなんて。 そんなのって……」
「ハァ……」
高橋さんが大きな溜息をついたので、 思わず顔をあげた。


