一階、二階、三階、と階段を上がっていくが、なかなか凛を見つけられない。
四階の教室で何故か机に伏せて寝ていた瑠衣と合流し、五階に向かう。
「五階が最後だよ?流石にいるよね…?」
蓮が眉を顰めながら言った。
不安が心をよぎる。
「約束を破って帰ってしまったのではないか」
そんな最低な疑念が頭をもたげ、慌ててかき消した。
凛はそんな子じゃない。
私たちは目に見えて暗くなっていく校舎を小走りで進み、教室という教室を覗きまわった。
「ここもいない。」
もはや機械的な動作になりつつある作業をこなしながら先頭を進む蓮に続く。
その時だった。
走っていた蓮がなんの予兆もなく突然止まった。
「っ…!おい!」
ドスンと盛大に瑠衣が蓮の背中にぶつかった。
その拍子に折り重なるようにして二人が廊下に倒れる。
「えぇ、どうしたの?」
少し遅れて走っていた私はなんとか立ち止まり、二人を押し潰さずに済んだ。
危ない危ない、私重いからただでさえ瑠衣に押し潰されている蓮が本当の意味で潰れちゃうところだった。
シーっと、蓮が人差し指を口に当てる。
「教室の中、見て。」
小声で言う蓮の指示のまま、私と、立ち上がった瑠衣が廊下の窓から教室を覗いた。
「げっ」
「あっ」
ほとんど同時に声を漏らす。
乱雑に並べられた机と椅子、その後方に椅子が密集して並べられていて、そこに「彼ら」はいた。
