「うーん……」
ゆっくりと瞼を開ける。
まず、目に飛び込んできたのは、真っ赤な窓。
夕日だ。
わぁ、綺麗……。
じゃなくて!!
「えっ………夕日!?!?」
さっき、空き教室に戻ってきて、焼きそばを食べて……それから……
「嘘…私、寝てた…?」
ガバッと起き上がる。
その拍子に額が何かにぶつかり、激痛が走った。
「うおっ!」
「痛っ!?」
自分だけではない叫び声が教室に響いた。
「うっ……頭突き強っ…。」
振り向くと、額を抑えてうずくまる男子生徒が居た。
え、男子生徒??
「うわぁぁぁぁあ!」
驚きすぎて咄嗟に叫んでしまい、口を押さえる。
そして叫んだ途端にドスンと数十センチの高さから落ちた。
体が椅子やら机やらにぶつかり、いくつかの机が倒れた。
「ひぇっ、ごめんなさい。」
寝起きのぼんやりとした頭でわけもわからず机に謝る。
とりあえず倒した机を元に戻しながら振り返ってきちんとその男子生徒を見ると、なるほど、それは紛れもない御神楽竜司だった。
流石にこんな感じの展開、経験しすぎて慣れてきた。
事故の頭突きが相当こたえたのか、額を抑えながら涙目になっている。
「ごめん、俺も寝ちまってたのが悪い。」
私の肩からカーディガンが滑り落ちた。
「これ……かけてくれたの?」
「……あぁ。」
竜司くんの座る椅子から、横にいくつか椅子が連なっている。
えっと、さっき私はあの椅子から落ちたのか。
ん?じゃあ私はいつのまにか横たわっていたってこと?
あ、あれ?ってことは、頭が竜司くん側にあって……。
「えっ……まさか、竜司くん……膝枕してた?」
「………まぁな…。」
そっぽを向いた竜司くんがボソッと答えた。
なるほど、どうりで快適な眠りだったわけだ!
