教授の恋愛

「先生…」


舞岡さんがそっと呟いた。



誰を呼んでいる?

どの『先生』を求めている?

俺か?

それとも…高校時代の先生か?


この際どっちでもいい。


高校の先生の代わりでもいい。

先生としてだけど、好きだと言ってくれた。

それでもいいんだ。

少しでも舞岡さんの頭の中に俺の存在があるのなら、それだけで嬉しい。

少しでも考えてくれてるのなら、それだけで十分。

高校の先生のようにはいかないかもしれないけど、好きなだけ『先生の代わり』で俺を利用してもかまわないよ…。


「先生…」


飲み会が終わりに近づいてきた頃、舞岡さんは俺の胸で眠っていた。