教授の恋愛

木下の目が怖い。

あからさまに俺を敵対視している。

俺だって男だ。

お前がその気なら堂々と受けて立つ。


「じゃあ私戻るね」

「またあとでな!」


舞岡さんは木下に手を振った。


俺には…?

俺には振ってくれないのかな…?

俺は子供みたいに淡い期待を抱きながら舞岡さんを待った。


「先生!またあとでね!」


や…やったーーーーー!

俺にも手振ってくれた!

めっちゃ嬉しいんですけど!


「ちゃんと時間までにはこいよ〜!」


俺も舞岡さんに手を振った。


鋭い目で睨む木下の視線に気付かずに…。