教授の恋愛

「絶対無理だよ…」



差し出された写真を見ずに、母親に突き返した。



親不孝だってわかってるよ。


それでも…できない。



「なんでそんなに拒むの?お見合いぐらい…いいんじゃないの…?」



思い切って話そうか…。

学生に恋してしまったこと。

教え子を好きになってしまったこと…。



「お袋…好きな人がいるんだよ…。こんな気持ちでお見合いしたって相手方に迷惑だろ?」

「好きな人って誰なの?」

「教え子…現役の大学生だよ…」



母親の目は今にも泣きそうな目をしていた。



「ごめん…」