すると突然気持ち悪い感触がなくなった。


 その代わり私の体を優しく包む感じがした。
それと同時にいい匂いがして不思議と恐怖がなくなった。

何が起きたかいまいち分からなかった。
目の前には同じ制服のブレザーに私は顔を埋めていた。

「大丈夫?」

 頭上から低くてどこかで聞いた事ある声がした。

 私は上を見上げるとそこには彼がいた。
そう、隣の席の月島湊がいた。
 

「……え?」

 私は冷静にこの状況を把握しようとした。