頑張って嫌いになります。




おかしい。どうしちゃったの中条晃。



放課後、部活のある花恋と別れてから1人で帰ろうとしていると後ろから声をかけられた。



「日菜ちゃんー!待って待ってー」



「暁人先輩っ?どうしたんですか?」



「いや、今日は部活ないし、一緒に帰りたいと思って」



ちょっと暁人先輩の顔が赤いことに気付き、熱かな?なんてすこし心配した。



「あ、そうなんですね!私、今日1人だったのでちょうどいいですね!帰りましょう?」


「マジで可愛い俺の日菜ちゃん。俺と付き合う?」


「はい……って、ええええええええええええ!!!!?」


「冗談だよ、あんまり大きな声出さないで……」


「で、ですよね……すみません……」


「んじゃ帰ろ」


隣に歩いているのは学校でもイケメンと有名なあの暁人先輩。今更だけど、凄く緊張してきた。


部活の先輩と言っても男の人。


ドキドキしてきた。


暁人先輩の肩が、自分の肩と何回も当たって、そこが少しくすぐったい。


「日菜ちゃん、すごくいい匂いがする。香水でもつけてるの?」



「つ、付けてないですよ。多分、シャンプーからトリートメントの匂いだと思います」


「ふーん、じゃあ何使ってるか教えて?俺も日菜ちゃんと同じの使いたい」



「えええ!?」