あのね、大好きだよ。

熱愛が出た日から撮影は続いているものの、周りからひそひそ噂をされるようになってしまった。
特に恭弥君を狙っていた若い女優さんとかには明らかに嫌われてしまった。
今は同じ部署の人たちとお昼を食べながら恋バナしているというシーンを撮っているが、
恭弥君を狙っていた女優さんの香里奈さんがアドリブを入れてきた。

「でもさ明らかにできるのにできないふりして男性に頼ったり慰めてもらったりするのずるいと思わない?涼香もそう思わない?だから、自然体がいいと思うんだよね」

これはあくまでも演技だとわかってるけどカメラに映らない香里奈さんの顔はすごく怖くて、嫌でも私の悪口を言っていることが分かった。

「自然体に、、

頑張ってみます!」

「カーーット!」

「本日の撮影は以上になります。

お疲れ様でした!」

そう言われて帰ろうとすると、香里奈さんが近づいてきて、

「さっきのあれあんたのことだから

出来るのにできないふりして恭弥君にごめなんさいって謝って慰めてもらおうとしてんのキモイしうざい。」

どんと肩を押された。

「ほんと大嫌い」

「何してるんですか?」

この声は恭弥君?

「あ、あ、」

「俺たち付き合っていないんで変な言いがかりとかやめてもらえますか?」
「でも、この子が恭弥君と馴れ馴れしいのは事実だし、恭弥君だって迷惑だと思ってるんじゃないの?」
「いえ
少なくとも人の悪口を平気で言う人よりかは迷惑じゃないですね。
私はさくらさんに話があるので失礼します。」
そう言ってわたしの手を引いて歩いて行く。
「俺のせいで色々言われちゃってごめんなさい。」
「いやいや恭弥君に助けてもらってばかりで私のほうこそありがとうございます。」