唇を離すと、先生が口を開いた。






「咲…、過去にいろいろ
 あったってコトは
 否定できない。

 でも、1番大切だと
 思えることは

 【過去の想い出】
 なんかじゃなくて

 【今】だから。


 お前が、




 1番大切だ」






そう言った瞬間、深い口づけが落ちてきた。




何度も私を、絡めとる。






先生の形の良い唇が、私の唇から離れると、それは耳へと移動する。



甘噛みされて、びくりと身体がはねた。





そして、私の首元に顔をうずめた。



先生の柔らかな黒髪があたり、くすぐったい。



その感覚に身動ぎすると、ぴりりと痛みがはしった。







「…っぁ、や、せんせぇ…」






はじめてのその刺激に声が漏れる。