「ごめんなさい…」





こんな理不尽なことで家を飛び出した私を、先生は心配してくれている。



悲しくて、でも胸があったかくなった。






「はぁ~…、

 まぁ、とりあえず
 今から会える?

 ちゃんと咲の口から
 飛び出した理由聞きたい」






ひとつ大きな溜息をつき、私に言った。






「…はい。
 じゃあ、今から
 先生の家に行きます」






「ん、わかった」







待ってる、と言って先生からの電話は切れた。







私はケータイを制服のポケットに戻すと、先生の家へ歩き出した。