「うっわ…、何それ。
 めっちゃ目腫れてんだけど」






教室について早々、明美に言われた一言がこれだ。






昨日の1件があって、一晩中涙が止まらなかったもんだから、目は充血し、赤く腫れ、そうとうに酷い顔なのである。



本当はこんな顔で学校には来たくなかったのだが、ずる休みを親が許すはずもなかった。






「…別に、ただの夜更かし」





「嘘つけ。夜更かしで
 そんなんなってたら
 私なんかいっつもそんな顔に
 なってるっつの!」






私のばればれの嘘が親友の明美に通用するはずもなく、






「…あんた、そんなになるまで
 泣くなんて…。

 なんか、あったの?」






いつになく真剣な目で問われた。