周りのざわめきで、我にかえった。



ここは、外である。






「せ、せんせいっ!!
 
 こんな外で人が見てる中、
 何するんですか!」






「クリスマスだし、
 たまにはいーじゃん?」






先生は悪戯っ子みたいに、可笑しそうにケラケラ笑う。



そんな顔をみたら、何も言えなくなってしまう。





(その笑顔、ずるい…)








私達の上空にある、大きなクリスマスツリーは、その緑の葉に、ぽつりぽつりと白い雪を積もらせていた。





それはまるで、寒い寒い冬にだけ咲く、白い花のようだった。