「…クリスマスなのに あんま会えないでごめんな」 先生の抱きしめる力がぐっと強くなる。 「いいんです…。 少しでも会えれば すごく、嬉しいんです…」 そう言うと、先生は私を、そっとはなした。 「咲…、手、片方出して」 どっちの手を差し出すか悩んだ結果、左手を出した。 先生は鞄から、小さな箱を取り出し、その箱を開けた。 可愛らしい赤いリボンがついている箱である。 そうして、箱から取り出したものをシャラリと私の左手首につけた。