「もうすぐ、クリスマスだね」





明日からは学校は冬休み。


終業式が終わり、皆が帰り静まり返った教室で、私は親友の明美と話をしていた。




話題はもちろん、間近に迫ったクリスマスのこと。





「うん、楽しみだよね~。
 
 明美の家はいつも
 家族仲良く
 クリスマスパーティー
 してるよねっ!

 楽しそうでいいなー」





「何言ってんの!
 
 今年は咲は彼氏と
 ラブラブするんでしょ?

 そっちの方がいいじゃん!」





そう言って、明美は何か思い出したようにニヤニヤと笑いだした。





「あー、そっかぁ。

 クリスマスだもんねぇ。
 特別な日、だもんねぇ。
 
 ついに咲も
 大人になる日がきたか~」





「…っ!?」





そういう話には疎い私だが、いくらなんでも明美の言った言葉の意味くらいわかる。