「こっちは 進歩してねーのな」 そういって彼女の傷だらけの小さな手をとった。 「手…、中3の時も、 こんなだった」 きっと、あの時みたいに咲は俺のために作ってくれたんだ。 自分がどんなに傷ついたとしても、コイツは俺のためにいつも努力する。 そんな 咲が ひどく、愛おしい。