ー 桜並木の道で待つのは、もちろん先生。 まだかまだかと、胸を躍らして先生を待つこの時間は好きだ。 ブロロロ… エンジンらしき音が聞こえたかと思うと、1台の黒い車が私の目の前に止まった。 ドアが開き、中から人が降りてきた。 「お待たせ」 やわらかく微笑んで降りてきたその人物は私の、先生。