「なんかさー、咲からは
 貰ってばっかだな。


 …そういえば、
 咲の誕生日っていつ?


 今まで沢山貰ってきた分
 その日に返すよ」






先生の手が私の頬にそっと触れる。



先生の手の感触に、どきりとしながら私は答えた。






「え、えっと…。
 

 実は…あの……、
 もうすぐなんですよ。


 後、1週間後で…」







「はぁ!?まじでか!


 …んじゃさ、絶対その日
 空けとくから

 咲もなんか予定入れんなよ?


 咲の行きたいとこ
 どこでも連れてくから。


 どこ行くか決めたら
 メールしろよ?」






あ、でもできるだけ早めに決めろよ。前日とかナシだからな!




と言うと、前髪の上から私の額にキスを落とした。







「帰ろうか。送ってく」







頬に触れていた先生の手が離れ、私の手を握る。












どこに行こうかな



嬉しさに緩む頬に力を入れながら、家までの道のりを先生と歩いた。