「なっ…、何言って…!


 わ、渡したいものって
 いうのは

 コレですよっ!!」







そう言って鞄から綺麗にラッピングしたバレンタインのチョコを取り出す。







「今日は…
 バレンタインデーだから

 先生に絶対チョコを
 渡したかったんです」






「あー、そっか。
 だから甘い匂いしたんだ?

 ふはっ…、あんがと」







ああ、もう。


先生はそうやって笑ってばかり。


いつだって私をふりまわすから、私はいつも冷静でいられなくなる。