ホットココア ~寒がりなキミと暑がりなボク~

「お兄さんじゃないよ、もうすぐ30だもん」

だもん、が喜々良と千裕の笑いのツボに入り、喜々良は肩がプルプルと震え、千裕に至っては大笑いしている。

「え、なになに?」

海音はキョトンとしている。

「ううん、なんでもない」

千裕は涙を流しながら答える。

海音はまぁいいっかと言うように、

「そういえば名前、名乗ってなかったね。 僕は」

「ひなちゃん!」

千裕が言った。

「え」

「名刺もらったじゃん!
朝比奈さんだからひなちゃんだよ☆」

「ああ、そうか」

「あたしは千裕!
こっちは喜々良。
中学からの友だち」