‐翌日の夕方。

「いらっしゃいませ!
お待ちしていましたよ」

喜々良(ききら)と千裕(ちひろ)は、昨日出会った男性が経営しているカフェにやってきた。

「別にあんたに会いに来たわけじゃないんだからね!」

何故かツンデレ口調の千裕に、苦笑いを浮かべる喜々良。

席につき、メニューをチラリと見ただけで、

「ホットミルク」

千裕は言った。

「ホットミルクは冷え性の方にはおすすめ出来ませんね」

男性・朝比奈 海音(あさひな かいと)は言った。

「どういうこと?」

千裕は眉をひそめる。

「ホットミルクは冷え性改善だと誤解される方が多いですが、実際は眠りやすくするだけです」

海音が丁寧に説明をする。