「親父!俺、ついに決めた。こいつを俺の未来の妻に任命した」



男が私を前に出した



学園長は顔をゆっくり上げて、私を直視した



ま、また何か始まるの!?



「ついに決めたか、我が息子よーー!!いやぁ、中々決めないから心配してたんだぞ」



「いやー、中々条件に揃う奴がいなくてー」



淡々と話を進める学園長親子



ちょっと待ってよ!!



話がまったく読めないよ!



「あ、あの~…お話が弾んでるとこ申し訳ありませんが…どういうことですか?」



私がそう聞くと、学園長親子がこっちを見た



「あぁ、そうだった。まだ紹介してなかったね。よろしい」



学園長が咳払いをして、説明し始める



「実は我が須本家は『16歳になって最初に接吻をした女子がその者の妻となる』という仕来りがあるのだよ。だから、私たち須本家男子は16のとき最初にキスしたものを嫁にしてきたのだよ」



その話を聞いて私はポカーン



何?じゃあ、私は必然的にこいつの嫁になるってこと…?



そ、そんなの…




「絶対嫌です!!てか、意味がわかりません!!」